2011年11月11日

ペット


ペット「安楽死」 悩む自治体


       日朝新聞 ××11年10月5日


 自治体の保健所や動物愛護センターでは、毎

年20万匹を超すペットたちが最期を迎えてい

ます。飼い主の都合で捨てられるペットは、今

も少なくありません。

 動物愛護団体は「できるだけ苦しませないで」

と訴え、処分方法をめぐる論争が起きています。

 動物たちの「安楽死」、あなたはどう考えま

すか?

140.JPG








「ねえ、あなた。また産まれちゃったんだけど、

どうする?」


「避妊手術、まだ受けさせてなかったのか」

新聞から顔を上げた猫田は、妻のたま恵に言った。


「手術代けっこうするのよ」


「それでも、奥さん連中とランチする金はある

んだ」


「なによ、それ。だったらあなたの爪研ぎセッ

トだってどうなのよ。わざわざ特注で作らせた

りして」


「保健所へ連れて行けばいいじゃないか」


「最近は処分するペットが増えたから、簡単に

引き取ってくれないのよ」


「なら、川へ捨てちゃえよ」


「嫌よ、可哀想で!あなた捨ててきてよ」


「だったら、はじめから飼うなよ」



 たま恵から押しつけられた箱を手に、猫田は

近くの川へ向かった。


 箱の中には、産まれたばかりのペットが2匹

入っていた。間もなく消える運命だと気づいたの

か、火のついたように泣き叫んでいる。


 猫田はひとり、つぶやいた。

「産まれた星が悪かったんだ。

 違う星に産まれていれば、もっといい暮らし

ができたかもしれない。俺を恨むなよ!」


 猫田は箱を川へ放り投げた。


 オギャー、オギャー。


 泣き声は更に大きくなり

 水の中へ消えていった。


 オギャ・・・・


 しばらく川を見つめていた猫田は、簡単に毛

づくろいを済ますと、家路を急いだ。






posted by saru at 18:30| Comment(0) | ショートショート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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